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「さあ………見つけたよ。君の本体」
更に手を奥に突っ込み、奴の本体………心臓を掴む
「君の本体は心臓の中にある……けど、小さくてレイピアじゃ捉えられなかったんだろうね。けどこうして握りつぶすせば、確実に仕留められる」
耳元に顔を近付け、そっと囁く
「………よ、よせ……やめろ…」
「……君は握りつぶすのが好きなんだろう?じっくりと痛め付けて、苦痛の表情を浮かべる相手を…女を見るのが好きなんだろう?私もそうするつもりだったんだろう?………なら、同じことをされても、文句は言えないよね?」
「……やめろ……やめてくれ…しにたくない……まだ…しにたく……」
俺は笑顔で心臓を握りつぶす。本体を確実に潰す。
「…………」
本体を失ったズィーベは白目を剥き、倒れ伏す
「あっけないもんだな……」
「ゆーりー」
『主ー』
手に付着した血を拭っていると、ヤミちゃんとルルが戻ってくる
「倒したのか?」
「んー、なんか、途中で逃げちゃってつまんなかった」
『僕もー。魔法が効かないってわかった瞬間に逃げていっちゃった』
「そうかその二人は、少なくともバカじゃないみたいだな……さて、今はレミを治療してやらなきゃな」
俺は、レミの元に駆け寄る
「待ってろ、今すぐ治療してやるよ」
「ありがと……」
レミはそういって俺に倒れかかる
俺は、レミの体を受けとめ、そっと寝かせて状態を見る
打撲跡……内臓も傷ついてるだろうな。それに肋骨は激しく損傷。背骨は無事か
「大丈夫だ、これなら治る。ヒール」
俺は、回復魔法でレミの全身を包み込む
ものの10分ほどで、レミの傷をは完治する
「終わりだ。」
治療を終えた俺は立ち上がってそう言う
「すごい、本当に治ってる」
レミは立ち上がると、自分の体を触って驚いている
「ほら、早く行けよ。誰か待たせてるんだろ?」
「なんで……」
「様子見てたら大体察しがつくさ」
「……ありがと。」
レミはそう言って走り去る
「さて、俺は生存者を探すか。ルルは引き続き情報収集。ヤミちゃんも頼むわ。ヤミちゃんは夜には一旦帰ってこいよ」
『おっけー』
「わかったー」
ヤミちゃんとルルはそう返事して消える
んー、生存者探すって言ってもな………どう見ても皆死んでるよな。これ
キョロキョロと周りを見渡しながら歩く
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