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私の隣にはムカつくほどのいい男、コージがいた。
誰が決めたの? この席順!
まだ心の傷から、悲鳴をあげている状態なのに、そこにグリグリと塩をすり込まれてるみたい、
はぁ~、グビッと煽ったジョッキは……あ~……カラになってしまった。
と、すかさず、
今日の幹事さんである、佐藤、充(みつる)先輩が、
「イイねぇ~、その飲みっぷり♪ 柏木さん、イケる口だね~? すぐ、つぎ持ってくるね~♪」
と、いいんだか、悪いんだかの言葉ともに、店員さんを呼ぶ。
まだ、飲み足りないから、ありがたいけどさ~、次、何にする? くらい聞いてよ!
「お待たせ~♪」
ドンと置かれたのは、またもやビール。
「ありがとうございます♪」
よそ行きの笑顔を貼り付け、愛想笑いを振りまく私。
聞かれても、ビールと答えたけどね!
「いただきま~す♪」
と、一口。
「い~よ、い~よ、じゃんじゃんいって~♪」
と、佐藤さんがクルリと私に背中を向けた途端、尽かさず、今度はグビグビッとビールを煽った。
トンと、テーブルにジョッキを置いたら、スッとジョッキが目の前から飛んでった。
へっ? 浮いた?
酔いが回って、鈍い私の頭。ビールと共に視線が動く。
と、バチッと火花が散った。鋭い視線。
私は、一瞬で射すくめられる。
「飲みすぎ」
と、私のビールを勝手に飲んだコージ。ムッとするのと同時に、
あっ……関節キスだ……
なんて頭をよぎる私は、たぶん、相当イタイ女
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