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「これは……この行為は、コー、じゃなかった、菅沼さんにとっては、当たり前、ですか?」 通じなかったのか、眉間にシワを寄らせたコージ。 「行為って?」 「……そのぅ、ぶ、部下をセクハラまがいなことから、助けたり……満員電車で、さりげなく優しくしたり……遅いからって、家まで送ったり……する行為のことです!」 「……」 「これは、菅沼さんにとっての、当たり前、ですか?」 「……」 「菅沼さんの下につく、女子達、みんなにすることですか?」 「……」 「菅沼さん、そこには、1ミリたりとも、特別な思いはないのでしょうか?」 「……」 「お願いします、教えてください」 「……」 「でないと、私っ」 「?」 「バカだから、また、期待してしまいます」 「……」 「好きでいてもいいんですか?」 溢れ出した私の思いは、真っ直ぐにコージへと、向かう。
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