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三限目が終わり、昼飯の時間だ。
さっきのフタコブラクダが話しかけてくる。
「あの、星空さん、なんだか、危ない感じの人が星空さんはいるかって…」
うん?危ない人?どれどれ…
あぁ、あの薄汚れたリーゼントは…本願寺か。
どうする?奴にも首領討伐の手助けをしてもらうか?
いや、手助けしてもらうにしてもここはあたし、一人でなきゃダメだろう。タタタッ
「本願寺、今、あのフタコブラクダから首領の情報を聞き出した。お前は、私とそいつが会っている間、見張りについて欲しい」
本願寺はラジャ、とだけ言うと、どこかへと消えていった。
さすが、直属の舎弟は違うな。
それにひきかえ、こっちの家畜は…
私はため息を一回吐いてから、
「おい、フタコブラクダ」
と、冷たい視線を浴びせた。
「えっ?僕?」
しかし、平和ボケした家畜人には冷たい視線の意味がよくわかってないようだ。
やれやれ。
「そうだよ、お前以外に誰がいるんだよ、さっさと例の奴に会わせてくれよ」
調子が狂うなぁ。
「あっ。うん。」
フタコブラクダが何だか嫌らしい笑みを浮かべているが、あえて、気にしないようにする。
今日は機嫌がいいからな。
本来なら迷わずにその顔をぺちゃんこにさせている所だが、今はドンの事もある。
許す他あるまい。
私は準備の確認を頭の中で並べてみる。
うん。バックには本願寺もいるし、抜かりはないはずだ。
よし!準備万端だ!
私は喝!と一言掛け声をかけてから、教室を後にした。
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