plan1:俺、ニート卒業します!!

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「そんな問題じゃねぇだろ!!」 会場全体に響く様なでかい声。 「シッ。自分の立場とか分かってんの?」 「何だよそれ……」 「居た居た。衛、海斗君探したぞ」 軽く息を乱した石田父。 俺はこことぞばかりに衛から離れ、 石田父に近づいた。 「おじさん、先程はみっとも無い所を 見せてしまい申し訳ありませんでした」 「いや、君がそんなに永久を想っていて くれていたとは気づかず申し訳ない」 「お気になさらないでください。 こちらかの一方的な片想いでしたので」 「いや~ここだけの話。私はてっきり衛の 嫁に来てくれるとばかり思っていたのだよ」 はい!? 「どうだね、この際衛にしておけば」 「いや、えっと……」 「衛は永久に劣らず君を養うだけの 能力も実績もある。 許嫁は君だと思っていた手前、 その方が私としても助かるのだが」 話が飛びすぎて あ、開いた口が塞がらない……。 「親父、飛躍しすぎて混乱してる」 「おや?同棲しているんじゃなかったのかね?」 「昨日バイト辞めて帰って来たから 追い出してる。紐を養うなんて御免だからね」 「おやおや、どう仕様か。 君のお父さんも説得してしまったよ」 「何れそうなるから気にしなくても良いよ」 「あ、あの!!俺の噂をご存じですか?」 親公認ほど嬉しい事はないが、 相手も大手企業なら俺みたいなのが 望んではいけない事ぐらい分かっている。 「ん?あぁ~性別関係なく手を出すあれかね?」 知ってんだったら自分の息子進めんな!! 「俺は世間で言えば外に出すのも恥ずかしい ニートと呼ばれる存在です。 噂の発端は……仕事の辞め方に問題があり、 1度や2度ではありません……」 口にするのも悍ましい。 自分が男に好かれる体質であると言葉を 濁してでも説明しなければならない。 早く分かってくれと願いながら 話を続けたが、表情は変わらず、 笑顔で相槌をうってくれているだけ。 「これらの話を私はどう受け取ろうか。 浮気希望と受け取れば良いのかな?」 俺が口下手なのか分かって貰えず、 「いえ、俺が傍に居るだけでくだらない 噂に巻き込まれると申し上げています」 「では働きたくないと」 「どうしてその様な噂が広まったのかは 自分でも分かりませんが、俺なんかが 傍に居るだけでご迷惑なるかと……」 「良いんじゃないかね、言いたい様に 言わせ、信じる者はそれだけの器だったと 言うことなのだよ」 寧ろ、俺が説得されている。
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