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誕生日の朝。
父、母、姉と私は玄関に集まっていた。
クロユリさんの魔法で、うちの玄関がクロユリさんの家と繋がるのだ。
着替えはいらないらしいので、小さな手提げ袋に歯ブラシなど必要なものを入れている。
姉は、1週間クロユリさんの家にいたが、私はどうなるか分からない。
いつ返してくれるかも言わない叔母にまた苛立つ。
ずっと1人だから、自分勝手になるのだ。
相手の都合も考えられないんだ。
「行ってきます」
ドアを開ける。
姉の時と同じ。
白く光って向こうが見えない。
「行ってらっしゃい」
家族の声を聞きながら足を踏み出した。
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