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「私の前でチョーシ乗んなよブス。次はもっとボコボコにして……」
誰か、助けて……。
助けて……瑞希君……。
「あ……」
涙で歪む視界に、一人の男子生徒の姿が映った。
その目は誰もが畏怖する獣の目。
「言ったよな柚葉、次は……」
彼は笑顔が似合う男だった。
だけどそこにはいつものような笑顔は無く、ゆっくりと近付いてくる彼の纏う空気は重く冷たい。
「殺すって」
彼の圧倒的な威圧感に柚葉ちゃんは言葉一つ返す事も出来ず、その場から後退りする事も出来ない。
彼は躊躇いもなくその胸ぐらを掴むと、片手で彼女の体を持ち上げた。
「は、離せ、離しなさいよ!」
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