第二章 恐怖、呪われた聖剣

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  そうこうしている内に受付のお姉さんが戻ってきて何やら車の運転免許証みたいなカードをヒロユキに差し出した。 「お待たせしました。ワカヤマヒロユキさん。こちらがツヴァイサーの登録カードとなります」 不思議な事にカードには異世界語っぽい言葉でヒロユキの名前とツヴァイサーランクEと記載されている。異世界の魔法とやらだろうか?髪の毛一本で凄いもんだ。 ヒロユキが感心しているとお姉さんは続けた。 「そちらの備考欄に現在の依頼の達成状況、魔物討伐数、日時など自動書記で記載される事になります」 「成る程、不正は出来ない仕様になってるワケだ。ここにこれまでの無様な様が記されているんだな?」 コーネリアの方を見てからかうように鼻先で笑うとコーネリアはムッとした顔で、 「無様言うなし」 「アハハ……続けますね?」 「すいませんすいません」 お姉さんに話の腰を折ってしまった事を謝るとお姉さんは更に続けて、 「ツヴァイサーランクという記載がございますが、こちらはEの上がEEという具合に依頼の達成具合によりポイントが加算され、DDランクまでは自動でランクアップします」 「レベルみたいなもんか。それより上にはどうやってなるんですか?」 「試験がございます。Cランクの上がCCという風に上昇していき、AAランクまで上がります」 「それが最高ランクなんすか?」 「更に上にSランクやSSランクこちらの方々は世界に十数人、SSランクに至っては聖十字(グランドクロス)と呼ばれる四人の方々のみとなっています。いずれも名だたる魔物や上級魔族を討ち倒すなどの規格外の実績が必要になります」 「成る程、一般的にはAAランクが最高レベルなのがわかりました」 お姉さんは、はいとニッコリ笑って、 「それでは、ワカヤマヒロユキさん、あなたのツヴァイサーライフに幸あらん事を願っていますね」 そういうお姉さんに見送られてヒロユキとコーネリアはギルドの外へと足を向けた。 「まずは質屋に私のロッドを取り返しに行くわよ」 「ファンタジー感、台無しだよ。お前の一言で一気に現実に引き戻されたわ」 きっと、お姉さんが話していたような凄い人たちと会う事もなく俺たちの人生は終わるのだろうな、とヒロユキは思っていた。
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