目覚め

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『そういえばユキ、今日はまだエントが来ていないみたいだが』 「ん?ああ、そうだね。いつもならもうとっくに来てるはずなのに。何かあったのかな?」 『あいつのことだ、また玩具でも見つけて遊んでいるのではないか?』 「ああそっか、遊ぶの好きだもんね」 エントっていうのは、この森に来て3年ぐらい経った頃に出会った魔物のことだ。 いつもなら湖の水を飲みに来る時間だけど、たまに遅れてくる時がある。 そういう時は、たいてい玩具を見つけて遊んでるか、前日に遊び過ぎて寝過ごしているかのどちらかだ。 詳しいことは後で説明するよ。 『ユキ、探しに行ってはどうだ? 最近、退屈だったのだろう?』 「…そうだね。暇潰しにはなるかもしれないし、行ってみようか」 立ち上がり、歩き出そうとしたその時、 ドガアアアアアアアアアアアン!! 『!!今の音は!?』 「森の入り口の方からだね。行ってみよう!」 僕がそう言うのと同時に、僕とフェンは森の入り口に向かって走り出した。
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