面倒ごとの始まり

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新歓当日ー パーティを舞台上から見、危なそうな生徒を探す。 「(一年は比較的鬼が多いな・・・やはり生徒会目当てだな)」 かわいい生徒を物色しているガチムチは呼び出して風紀で始末する。 そうでもしないと強姦される生徒が出る。 去年は二人、犠牲になった為三年の委員の先輩方はピリピリしている。 ちなみに、犠牲となった一人は風紀委員の一人だった。 必ずしも委員が襲われないというわけではないのだ。 「新歓の鬼ごっこが始まる。誰も傷つけないためにも頑張ってくれ」 委員長が言い終わった直後、開始を報せるブザーが鳴った。 「(おーおー、頑張ってらぁに)」 窓から見える外では鬼から逃げる生徒やそれを追い掛ける生徒がよくわかる。 「(今のところ誰もないみたいだが・・・)」 ピピピ 風紀委員全員に配布される連絡用のタッチパネルが鳴った。 立ち上げると一斉メールが来ていた。 「(3ーDの生徒が2ーEの生徒を強姦しかけた。直前で風紀が止めに入ったため外傷はなし。ただし精神的負担がかかり、カウンセリングが必要・・・)・・・ゲスが・・・無理矢理男襲って何が面白ぇんだよ・・・」 生徒の処罰は主に風紀委員が意見を集めて決めるため、メールを返すために窓枠に寄りかかった時だった。 ダダダダダダダダ!! 生徒会長と副会長を追って大量の親衛隊が走ってきた。 「(生徒会長も副会長も必死の形相だな。笑えるわぁwww)」 「ちょっと退いてよあんた!!」 ドンッ! 道一杯に広がって走っているため道が狭くなっていた。 そのため、窓枠に寄りかかっている颯斗は邪魔になってしまう。一人の親衛隊が走り際に颯斗を押した。 「(てめぇらが邪魔だっつーの・・・)」 窓にぶつかった時の衝撃を受け流そうとした颯斗はふわりとした感覚を味わった。 「・・・え・・・」 見ると、窓が空いている。 「しまっ・・・!!!」 ドサッ!!!! そのまま颯斗は重力に沿って三階から地面へと頭から落ちた。
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