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二年の四月。
こんな時に編入なんて珍しいな、と教師の話を聞きながら思った。
ふと、親の都合でアメリカへと渡り、三年間会っていない幼馴染を思い出す。
「(あいつがこの学院に来たらとんでもないことになるな・・・)」
そう考えながら肘をつき、編入生を見る。
モジャモジャ頭にグルグルメガネ。
以前、知り合いの女子に読まされたBLの王道転校生にそっくりだ。
「(まさか、な・・・)」
俺は興味持ち、編入生を見た。
「ーー立花 蓮です。・・・別に仲良くしないでください」
その言葉に周りはブーイングの嵐。
だが、俺はそれを上回る驚きだった。
「(蓮・・・!?)」
これが、俺の日常が壊される序章だった。
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