第3話 絵一のもとへ

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´  長い旅路の末、 やっと我がコーポの前に辿り着いた真弓は、 「よぉしっ! お湯割り焼酎は止めるぞ、あたしわっ!  絶対じゃぞーーーっ!」 と誓って、   カァーンカァーン と二階へと上がって行った。   ガチャリ  キーを回してドアを開けると、一枚の用紙が舞って落ちた。 【荷物が届いてますよ】  管理人さんからのメモだった。  真弓は蛍光灯のスイッチを押して、 ふた間の部屋を見回した。 「泥棒の入った形跡わぁ……   無しっ、よしとーーーっ!」  そうしてから小さな箪笥から着替えを取り出して、 浴室へと向かった。      ▼ 「♪  やっぱり~こちらは~思ったよりっか~~ ♪ お寒いですね~~」 ……ハァ、ハァックショ~~~ン!      ▼  真弓はシャワー浴びて浴室から出ると、 素早く着替え、小さな鏡台の前に座って、 ドライヤーでショートカットの髪を乾かし………、 髪が乾くと二三の櫛で櫛目を入れながら、 首を、傾けたり、回して振ったり、頷いたりして、髪を整え終えた。  髪が落ち着くと、 今度は鏡にグゥッと近づき、 表情を色々と変化させながら化粧を始めた。  そうして最後に口紅を引いて、ウインクした。 「一丁上がり~~ ハッスル眞弓さんの出来上がりじゃよ」  そうやって、身仕度が整うと、   カァーンカァーン と階下に降り立ち、 先ほど下車した中野駅へと向かった。 ´
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