第3話 絵一のもとへ

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´  中野駅に着いた眞弓は、 プラットホームに上がり電車を待った。  今度は黄色い電車に乗車して、絵一に逢いに行くのだ。  ホームからぐぐっと首を伸ばすと、 薄闇に光る電車が見えて来た。  電車が停止して、 真弓はその電車に乗ると、閉まった扉に寄り掛かった。  そうして帳が降りた街の中に、 徐徐に……輝やきを増して流れ行く街並みを眺めた。  真弓はそんな光景見つめながら、 双子のようにして育った絵一のことを思った。  絵一は、家督よりも絵の方を選んだ。  そのために親と大喧嘩となり、 勘当? された形になってしまった。 (母さんから…… 絵一には婚約者がおったと初めて聞いたけんど…… どげんしたとやろかぁ?)  人事ではないだろうに……。 (ひと昔まえ…… あたしには……身体をも許した彼氏がおったとょ) ´
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