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さっちゃん先生に付いて行く事一分未満。二年C組と書かれたプレートが張られた教室に着いた。
予鈴が既に鳴っているが、まだちらほらと廊下に生徒が出ていて興味津々で俺を見てくる。
「さ、着いたぞ中入れ」
「普通呼ばれたら入るんじゃないですか?」
「そんな手間掛けるぐらいなら俺は仕事をする。良いからとっとと入った入った」
背中を押されて教室の中に強制的に入室。俺に注目したのは席に付いてぼんやりしている人が殆どで、教室の窓側付近で談笑している連中は気付いていないのか見向きもしない。
「おらー転校生を紹介する。とっとと席に座れ窓際のガキんちょ共ー」
「名指しっすか笹先生!?」
「馬鹿タレ何処が名指しだ何処が。ほれ、自己紹介しろ」
ガヤガヤしたままだが良いんだろうか……。まぁいいか。
持っているプリントの山を教卓の上に置き、一旦喉の調子を整える。
軽く息を吸い、腹に少しだけ力を入れた。
「どうも。転校してきた宮本 悟史だ。以後、お見知り置きを」
何故こうなった。どうしてこうなった。まるで学習していない。
なんでちょっと上からの物言いになるんだろうかと悩み始めていると、さっちゃん先生が手を叩き大きな乾いた音を出した。
「てぇ訳だ。良かったな。このクラスに中々個性的なやつが入ってきたぞー」
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