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トランクを引き何に引っ掛かってたのかを確かめると、何故か小石がそこに転がっていた。 その事に俺は頭を捻る。 おかしい。元々そこに有ったならトランクに引っ掛かって気付くはずなのに……。 多少疑問に思ったが、踏んだかなんだかして偶々そこに動いたんだろうと適当に結論を出す。 促されるがままに中に入ると、潔癖性なのかこまめに掃除をしているからなのか、廊下の端には埃すらなくピカピカだ。 流石に玄関には多少砂とかが有るが、ぱっとみ綺麗だ。家の母親にも見倣わせたい。本当にこの人の姉かあの人? 「取り敢えず部屋に案内するよ。荷物持ったままじゃ落ち着かないでしょ?」 俺からトランクを奪い取るように受け取り二階へ続く階段を上がっていった。 トランクのローラーは外から来たばかりで綺麗とは言えないんだが、気にした様子はなかった。 上がっていった母さんの妹……長いから叔母でいいか。叔母さんを追い掛けるべく靴を脱ぎ捨て階段を上る、途中で引き返し脱ぎ捨てた靴を揃える。 ある程度汚れてる場所なら兎も角、こう、なんか綺麗な場所だとそういう気になる。あれだ、あれ。汚したくないってやつだ。 再度階段を上り、折り返しのカーブを曲がった所で、敵意を感じた。
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