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「ガキの頃から
自転車はこの色って
決めてんだよ」
ポツリと呟いた俺の横で
ただ涙を溢れさせて
泣いてるポチは、
確実に俺が王子様だと
思っているんだろう。
俺と羽生の親友の証に
鍵を差し込みながら
ポチに言葉を放った。
「だからもう…
王子様探しなんて
やめとけって言ったろが」
「……っ……」
「ほれ、後ろ乗れ」
偽物王子である俺が
彼女のために出来る事は
たったひとつしかない。
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