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意味が分からん。
俺はゆっくりと出口に向かって歩き出した。
「ほら、こいつらは画材が手に入ればなんだってするだろ?」
まぁ、ココは美大だし。
絵をかくならなんだってするクラスだ。
「だから、お前をあげた。」
お前…って、俺?
「どういうこと?」
聞いてみたものの、正直嫌な予感しかしない。
「お前の写真をあげた。」
写真ごときで、こいつらが?
どうやら声に出ていたらしい、うん、と返された。
「紗生の寝顔と――――を、あげた。」
その言葉は、信じられないものだった。
思わずドアをくぐろうとしていた足が止まる。
「なんでそんなもん持ってんだよ!!」
「だって…、紗生が気を失っちゃって、つまんなかったんだもん…」
しょんぼり、といった効果音が似合いそうな表情だった。
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