第1章

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「そう、だよね…。」 あからさまに沈んだ声だ。 さすがにこれはマズイ、と思った。 「あー、わかった。 今手が離せなくてお前と話してる暇がないからあんなこと言ったんだ。 悪かったな。」 そう告げると、ドアの向こうから安心したような苦笑に似たようなものが聞こえた。 「そっか……。」声の調子から、相手の動向を探ろうとして、止めた。 「未練がましい、な。」 ゆっくりを息を吐いて、呟いた。 「ねぇ、何時になったら俺と話してくれる?」 話してくれる、とは暇になるということだろうか。 「そうだな…、16時くらいかな。」 今は14時過ぎ、気持ちの整理をするには十分だろう。 「うーん、まだまだあるなぁ…」 遼は不満らしい。
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