0章「霊王祭」

2/7
21人が本棚に入れています
本棚に追加
/182ページ
~*~ とある街の、広場に出る一本前の道。 ___サクッ、サクッ、サクッ ?「はっ、はっ、はっ」 男にしては長い髪を後ろで一つに束ね、一人の少年は走る。 その少年は、汗を星の光できらめかせながら朝の青くキラキラと輝く海をそのまま髪に貼り付けたような色の髪と、まだ幼いが平均的な身長で、男らしい体つきをした体を必死に動かしている。 ___タッ、タッ、タッ ?「はぁっ、はぁっ、はぁっ」 ロングにしては短い、ショートにしては長い髪。ミディアムロングくらいの、夜空を髪にそのまま映したような深い青い髪をゆらしながら、これもまた幼いが女らしい体つきをした体を必死に動かし、走る少女が一人。 ?「アクア、はやく!はやく!」 少女は、髪色と同じ色をした好奇心旺盛な希望の光が見える、透き通るような青い瞳。 アクア「待てってルチェ、まだ間に合う!」 少年は、髪色と同じ色をした何もかも見透かされていそうな、だが若干曇った青い瞳。
/182ページ

最初のコメントを投稿しよう!