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「忙しいのにごめんな」
「ううん。ちょうど気分転換したいところだったの」
私はおしぼりで手を拭きながら、さっきの後輩とのやりとりを思い出す。
「いただきます」
私は手を合わせてからベーグルサンドに手を伸ばした。
そして、祐介に愚痴をこぼす。
祐介は相槌を打つだけで、いつもよりも口数が少なかった。
単に私の聞き役に徹しているのかと思ったけれど、そうではなかった。
祐介は自分のチキンサンドを食べ終え、私が食べ終わるのを見計らって少し改まった。
「美澄、誕生日おめでとう」
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