8人が本棚に入れています
本棚に追加
ふかふかとしたぬいぐるみのようなバスローブ越しに触れたおっぱいは、水のような柔らかさだった。
少しだけ身をよじった後、彼女の腕が、交差するようにして自分の胸へと伸びて届く。
その指が胸に触れたとたんに乱暴にぎゅうと握られてビクリとする。
爪が少し食い込んで、痛みがじんと残る。
変な顔を見られて少しだけ、笑われた。
じゃれあうように笑いながら服の上からさわり合う。いよいよ中はどうなっているのかと胸元に手を入れようとすると、サッと両手で胸元のえりを掴んで侵入を阻止するようにして閉じ、そして、笑いながら後ろを向いてしまうのであった。
シャンプーの香りをまきちらしながら回転した後頭部をまじまじと眺め、これだと“モノの価値”について確信してしまう。
簡単に手に入らないことで価値というものは、あがる。
逃げるものは追いかけたくなる。この両方を一瞬で一度にやられると株価は一気に高騰するのだと。そして急激に上がる株価は上がることで、さらに上がる。モノの値打ちというのはそういうことなのかもしれない。
知らずにやっていようが、理解した上でやっているのだとしても、それはそれでとんでもない才能であり、もうそんなことはどうでもいいぐらいにバスローブをはだけてみたいという欲と直接見て、直接触りたいという欲にまみれて、頭の中が一杯になった。
最初のコメントを投稿しよう!