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≪今夜少し遅くなるから先に寝ててくれ>≫
今夜中に、きちんと話しておきたかったのに、ユキから来たメールは私を落胆させるものだった。
「なんで……」
今までだって仕事の都合で、こういうことは度々あった。
でも今回のコレはあまりにもタイミングが良くて、話し合いを避けているとしか思えなかった。
自然と涙が頬を流れ出す。
悲しいからなのか、それとも腹立たしいからなのかも分からない涙。
自分でも最近、情緒不安定だって分かっている。
でも自分でも、どうすることもできないのだ。
昨日の事だって、半分は八つ当たりみたいなもの。
仕事にやりがいは感じてはいるけど、両立なんて絶対に無理なことくらい自分が一番分かっている。
今だって仕事を続けていられるのはユキが随分、助けてくれているからだ。
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