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「ご飯、食べてこなかったの?」
残業の日。
毎回とは言わないが、コンビニのおにぎりを食べたり、同僚と軽く食べて来ることもある。
「ああ。なんかバタバタしてて食べ損ねた」
タイミング良くユキのお腹が鳴る。
「待ってて。今すぐ準備するから……」
ユキの横をすり抜け、キッチンへと足を向ける。
「いいよ。寝てたんだろ?自分でするから」
慌てて後を追ってきたユキが申し訳なさそうに止めにかかる。
「目も冴えちゃったし。それに話もあるし……」
言いながらチラリとユキの様子を覗ってみると、微かにユキの表情が引きつったのが分かった。
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