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虫も動物もいない。私一人だけの空間。
支配している。
私はこの空間を支配してイルンダ。
倒錯した感情だと自分でも思った。でも、この感情が人の倫理と呼ばれるものからかけ離れているものだったとしても声に出さなければ
「誰も咎め無い」
「誰も気づか無い」
私はそういう考えを持つ人間だった。街路を灯す灯火は点滅を繰り返す。灯火の周りには虫が集まった。わたしが通ると右手にある家の玄関の電灯が光る。黄色だろうか。否、橙では無いだろうか。数々の考察を私は空間の背景に当てていった。ふと私は立ち止まり、制服のポケットに手をつっこんだ。ポケットには冷たい携帯が入っていた。私は取り出し、着信がないか確認した。
何にもなかった。
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