2人が本棚に入れています
本棚に追加
灰髪が、額に触れたことを言ったのではなかった。
その問いは、額越しに確かに"聞こえたこと"への。
シャスタは、思考の断片が自分に語り掛けてきたことについて、訊ねたかったのだ。
それは、灰髪のものに相違なく、しかも一瞬で意思を理解できたのだから、なおのこと。
(直接の衝撃からは守ったが、あの波動を浴びては、お前はまだ立てない)
そう、灰髪は言ったのだ。
その声を聞いた訳ではないというのに。
それに。
最初のコメントを投稿しよう!