シンジツ♯2

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相川君。 相川君。 相川君。 キスの最中、何度も何度も心の中で彼の名前を呼んだ。 数分もの長い長いキス。 やっと唇が離れたかと思うと、今度は私の首筋にキスを落とす。 彼の熱を帯びた舌が鎖骨をゆっくりとなぞっていく。 「……んっ」 甘い電流が体を駆け巡り、思わず吐息が漏れる。 「ももちゃん……もっと声出して?もっと声聞かせて?ずっと……ずっと忘れないように、もっと鳴いて?」 優しく、それでいて泣きそうな声音でそう言って、潤んだ瞳で私を見上げたかと思うと、私のスウェットを捲り上げて胸に顔を埋めた。 何度も何度も、私の胸にキスを重ねる。 「チュ……クチュ」 厭らしい音が鼓膜を揺らして、私は彼に応えるように淫らに鳴く。 「やっ……あっ」 体と一緒にとろけてしまった理性が、抑えきれない声を漏らしだす。 「あっ……はっ、んんっ」 これ以上、彼を知ってしまったら、きっと、後悔する。 それでも、今は、今夜だけは、夢を見たいと思った。 だから、今だけは、彼女のことを忘れて彼に酔ってしまおう。
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