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悠side
理子がどこか元気なさそうに感じたのは、どうやら俺の気のせいではなかったようだ。
ちゃんと言葉にして、そう言った俺の言葉に、理子はようやく口を開いた。
「あのね、今日文化祭の実行委員一緒にやらないかって誘われたの」
文化祭……
「あ~、もうそんな時期か…」
「うん……」
「でも、理子が文化祭の実行委員? お前そういうのやるタイプなの?」
なんかいまいちピンとこないな……。
上半身を起こしながら尋ねた俺はベッドの上で胡坐をかいた。
理子はフルフルと小さく首を振る。
「だよな……、でどうしたの?」
「それは断った」
「そうなんだ…」
断ったというのに、理子は浮かない顔をしている……。なんでだ?
「けどね、どうしても手伝って欲しいってお願いされちゃって……、実行委員ではないけれど、サポーターみたいな感じで仕事を手伝うことになったの」
「サポーター?」
聞いたことがないと眉を顰める。
「うん……」
「そんなのあるの?」
「うん、そうみたい……」
「……みたいって」どういうこと?
「理子ね、ちょっと他の事考えてて……あんまり話を聞いてなかったんだよね……だから正直よくわかんない」
「……」呆れてしまい、つい漏れたのは失笑だった。
「なんか、嫌な予感がするんだけどさ~、それって男?」
「そう、猪森君! 悠ちゃん知ってるの?」
驚く理子に、
「知らねぇよっ」そういうしかなかった。
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