第1章

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お会計をする間も何となく見られてるような気がしておつりをとる手が緊張する 「450円のお返しです、ありがとうございました」 眼鏡としっかり目が合ってしまった ぱっと見は分からなかったけどこの人もなかなか整った顔立ちをしている やばい、緊張すると思ったのもつかの間 目をそらされ、「おっちゃん、このこいつ入ったの?」と厨房にいるマスターに話しかけた。 「お、毎度ありがとね。はーちゃんかい?2ヶ月くらい前からだよ。美人だし元気だしいい子だろ」 厨房とつながるカウンターからひょいと身を乗り出しながらマスターがニコニコ言う。 「いやあの、美人とかではないです、はい...」 マスターはいつもこの調子だから訂正を入れるこっちが恥ずかしくなる
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