第15話

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「新谷、ありがとう…あたしを、抱いてくれて…」 新谷の背中は汗ばんでいて、少しネトっとした感触が掌から伝わる。 あたし、変かな。  それさえも愛しく感じるなんて。 「すごく、よかった」 「本当? 痛くなかった?」 新谷は起き上がってあたしの頬に触れた。 「うん、ちっとも」 本当は、ちょっと違和感があるけど。 でも、そんな細かいことはどうでもいいの。 あたしは今、幸福感でいっぱいで、すごく、満たされている。 新谷はあたしを包み込むように自分の胸の中にひきよせ、 裸のまましばらく抱き合った。 「あの…。 新谷は、よかった? その…… 他の女の人より……」 口にしてから、 あたし、何でこんなこと聞いちゃったんだろ…って後悔した。 でも、SEXには相性があるってよく耳にするし。 新谷は…満足したのかな、って。  急に不安になったからつい言ってしまった。 
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