下僕

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エルダ 「我が名はエルダ・ハインリッヒ! 偉大なる魔女の称号「樹海の魔女」を得た優秀な一族の末裔。 そして私は、天に二物を与えられし者、神に愛されし者、そして神に最も近い力を持つ人間である!」 葉月 「…!!」 エルダ 「フッ、世界は偉大なるこの私を中心に回っていると言っても過言ではないな。」 葉月 「‥‥‥!!」 エルダの自己紹介を聞き終えた葉月は言葉を出せずにただ沈黙するのみであった。 エルダ 「どうした? あまりの偉大さに言葉も出ないか? まぁ、当然と言えば当然か。」 葉月が沈黙しているのを見たエルダがまた話をし始める。 そんなエルダを見た葉月は呆然と頭の中で考えをまとめていた。 これまでカルマと行動を共して来た葉月だったが、カルマの極悪非道ぶりに振り回されつつも自分なりに危険を回避しつつ今に至って来ていた。 自分なりにも危険を察知する防衛本能が養われて来ていると自覚している。 その本能がこう告げていた。 葉月 「…。(こ・この人には…。 絶対に関わってはいけない…!!)」 そう思った矢先、本能的にエルダから一歩身を退く。 エルダ 「ん…、どうした?」 葉月が一歩退くのを見たエルダは話しを止めて問い掛けてくる。 だが、葉月はエルダの問いに答える事なく身を翻して早急に出口へ駆け込む。
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