第1章

3/38
前へ
/38ページ
次へ
面を付けてから気が付いた。 いちいち対戦した相手の名前など覚えていない竹本夏騎は構えた瞬間相手の事を思い出した。 去年のインターハイで対戦して確かに勝利した相手。 この闘志に満ちた瞳は覚えていた。 負けた後、悔しそうに何度も夏騎に強い視線を浴びせて来た相手だ。 違う、この相手はそれ以前にも中学の全国大会でも対戦した事がある。 確かその時も夏騎は勝利していた。 「こいつ……」 ハッと目を覚ました。 二時限目の授業が終わり十分間だけの休憩時間中だった。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

216人が本棚に入れています
本棚に追加