第1章

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「あのね、私、今、家庭科室に居たんだけど、私のクラスの男の子に夏騎君を呼んで来いって言われたの」 「何で?」 「クラスの男の子たちさっきから何度も夏騎君を呼びにこの教室に来ていたみたいなんだけど眉間に皺寄せて寝ているから誰も怖くて声が掛けられなかったらしくて」 「人をライオンみたいに思ってないか?それ。何で俺が国公立進学組に呼ばれなきゃなんないの?」 「うーん。何か喧嘩を止めて欲しいみたいに言ってたけど」 いつもの調子。 のんびりと話す春菜の顔を見てため息をついた。
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