はじまり

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はじまり

『魔法』とは... 人が持つ『魂』の力を、『精神(こころ)』で形成した現象を指す。 その力は大きく分けていくつかの属性に分けられる。 現在、存在が確定しているのは『火』、『水』、『風』、『雷』、『地』、『花』、『光』、『闇』の八つである。 中には、失われた属性があるという説も語られる。 この不思議な力は誰にでも備わっていると分かってから、文明の一つとして魔法は世界に存在するようになった。 水流と冷気を操り大火を鎮める消防士。 土砂を敷き岩石を意志一つで操り積み重ねていく建築士。 砂漠の一画を一瞬にして緑で埋めつくす林業技士。 他者の精神に読み取り心を癒す精神科医。 魔法はそんな風に人々の日常と密接に繋がっている。 だが、魔法は使い方次第で善にも悪にもなる。 故に、魔法の使い方は幼少期からの教育として組み込まれており、 法の下でも魔法の行使に制限はかかっている。 使用できるのは職業の一環としての資格を有する者と、特定のエリアにいる時だけである。 後者の例として挙げられるのは、教育施設である。 この物語もまた、そんな学園からはじまる。
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