6406人が本棚に入れています
本棚に追加
さて、まずは足元まで届く程のローブと針と糸を具象化して、ローブに魔法陣をちくちく編み込んでいく。
魔法で付与しろよって?馬鹿め、こういう手間をかけるのが楽しいんだろうが。
そんなこんなで十分後。
「出来たー!」
それでは説明しよう!
見た目はただの茶色いローブ、しかし!
なんと周囲の環境に合わせて着用者に最適な温度、湿度をローブの中で調整してくれるのです。
さらに!フードをかぶると顔が全く見えなくなり、自分から相手の顔は見放題!
それだけじゃありません!
なんとこのローブ、素材がオリハルコンで出来ているんです!
さらに、その上から魔法陣を縫い込んで魔法無効、衝撃吸収を付け加えてあるんです!
そして驚きのお値段なんと!!
5000万ガル!!(1ガル=1円)
5000万ガルですよ!これはもう買うしかっ何やってんだろ俺。
ついテンションが上がって変なこと考えてたけど、そんな些細なことは捨ておこうか。
さっそくローブを着てみる。
「おお、われながら良い出来だ」
このフィット感、体調が良くなったかと錯覚する調整機能。
これだけで大儲けどころか、10個くらい売れば国買えるんじゃね?
「よし、近くの国にしゅっぱーつ!」
そして俺は勇者召喚を行った国、エルダート王国に向かって歩き出した。
「つまらん」
歩き始めて五分。飽きた。
なんだろ、道中色んな魔物とか見れるかなーと思ってたけど全く出てこないし。街道に出てみたけど誰も通らないし。なんなの?俺に喧嘩売ってんの?
まあそんなこと言ってもしょうがないので、そろそろ走ろうかと思います。
「でもさすがに街道じゃ走れないか。人が居たら大惨事になるかもだし」
というわけで、また森の中に戻って街道が見えなくなるまで進んだところで準備体操。
最初のコメントを投稿しよう!