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足を伸ばして肩、腕を伸ばして手首足首ぶらぶらさせて。
「よっし、準備完了」
一応、足元の地面を2、3度蹴って固めておく(力加減なんかもインプットされてるみたいだった)。
「さて。よーい…ドン!」
<ドォン>
一瞬で目の前に迫ってくる木々を瞬時に避けながら森の中を突っ切って行く。その度に地面がえぐれてるかの様な音がするけど気の所為だろう。
「あっははははははははははははははははっ!!すっげえ楽しい!!」
ヤバいヤバい!テンション上がってきたー!!
久し振りにこんな走り回ると堪んねえなあおい!!
「ヒャッハーーーーーーーー!!」
っしゃあ!このまま森を突っ切って…ん?目の前に初めての魔物が見えるな。
だが、今の俺はそんなものに構ってる暇などない!!
たとえドラゴンだろうが俺の邪魔をするのならぶっとばす!!
「どけやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ガシッ ←ドラゴンの首を掴む音
ブォン ←走ってきた速度のままでドラゴンごと前転宙返り
ズドォン! ←ドラゴンが地面に叩きつけられた音
スタッ、ドンッ!! ←ドラゴンの上に着地してまた走り始めた音
「ハッ、ザマァ!」
そして俺はまた森の中を疾走し始めた。
ドラゴン?多分死んでないんじゃないかな。
さあ、そんなことより出口が見えてきた!王国に到着だ!
そして俺は森を出る直前で急停止し、王国の門まで意気揚々と歩いて行った。
ーとある学生サイドー
私は今日、お小遣い稼ぎの一つとして王都近くの森に薬草を取りにきていた。此処は魔物が少なくて安全なので、薬草探しなどにはもってこいなのだ。
少し歩いたけど無事集め終えて、帰ろうとしたとき、
<ドォン>
遠くから爆発音が。さらにそれが断続的にどんどんこちらに近付いて来るのが分かった。
好奇心に駆られた私は、近付いて来る音の原因が通るだろう場所に行きその主を見ようとした。
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