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「王道ってなんぞや。」
今日から編入する深海学園を目の前に、高里織夜は百鬼夜行の幹部の一人である小形翔から譲り受けたマル秘ノートを立ったまま読んでいた。
つい先日集会が行われたときに、
「織夜さんは絶対にフラグを立てるはずっす。むしろ立たないフラグはないっす。だからはなみはなさずこれを持っていてください。」
と真剣なまなざしで渡された3冊にも渡るそのノートは、上から下までびっしりと文字で埋め尽くされていた。
『まずこのノートに書いてあることは極力、いや必ず絶対に守ってください。絶対っす。気にすることなくフラグを立てていく織夜さんもかわいいすけど、やっぱり心配すぎて夜しか眠れないっす。』
その後もつらつらと読むこと自体が嫌になりそうなほど長たらしく文章が続いていくそのノートを見て、織夜は、
「気持ち悪っ。」
と小さく割りと本気なトーンでつぶやいた。
途中まで読み進めてやめようとも一瞬思ったが、せっかく開いているため、と仕方なく読み進めることにした。
そこには重要事項と丁寧な文字で書かれた意味のよくわからないものが書かれていた。
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