女の子が好きなんです

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「とりあえず、早くその刀を渡すんだよ」 「ふざけんな」 「エクスカリバーにしてあげるって言ってるんだよ!なんか文句あんの!?」 「文句しかねぇんだよ!能力の乱用はよくないと思います!」 伝説の剣に魅力を感じないわけではない。だが、俺の刀は特別だ。簡単に改造なんかされたらかなわない。 「いいか?こいつは”黒刀時陰”っつってな?それなりに名刀なわけ。改造なんてされてたまるか」 「こくとうときかげ?そんなに有名な刀なの?」 「知ってる奴からすれば喉から手が出るほど欲しい代物だな。天下五剣って聞いたことないか?」 「聞いたことない。五剣ってことは、それと同じような刀がまだあるってこと?」 「そういうことだな。天下五剣についてはまた今度説明するよ。」 「わかった。とりあえず、改造したらもったいないんだね?」 太刀を棚に立て掛け、ベッドに横になりながら言うと、アスリーは首を傾げながら聞く。 お、やっと理解したか。 「そう。こいつはこのまま、このままが1番良い太刀なんだよ」 「ふ~ん。そんなことより、早く刀貸して?」 「俺の話し聞いてました!?」 この改造厨め…! 俺の時陰だけは絶対触らせないぞ! 「失礼しま~す。ご夕食をお持ちしました~」 「あ、は~い!ありがとうございま~す!」 「食べ終えた食器は外に出しておいて下さい。」 ここの宿はこってるな。メイドさんだったぜ?しかもミニスカ。まあまあいい宿にしたし、ナイスチョイス俺! 「ちょっと。今いやらしい目で見てたでしょ?」 「なにをバカな。そんな目で見るわけないだろう。」 「…今のメイドさん、どこが良かった?」 「足だな。胸は少しあれだったが、あの素晴らしい脚線美。ニーソの上からでもわかる、あれは逸材だ。まだ17,18くらいの子みたいだし、伸びしろは十分…」 そこまで喋り終えたところで、俺は気づいた。アスリーが今までにないくらいの勢いで俺を睨んでいることに。 しまった!つい夢中になりすぎた! 「…はぁ。まぁいいんだよ。ご飯食べよ」 「な、なんだ?珍しく怒ってな…」 「腹が減っては戦はできぬ。…ご飯食べたら覚えとくんだよ」 「ですよね…」 その言葉通り、飯食ったあとに思いっきり殴られた。腹いっぱいになったアスリーの鉄拳は、いつもより重い気がした。
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