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「ほら、街が見えたよ!早く早く!」
「あ~…あんま引っ張るな…」
さっきのでかなり上機嫌なアスリーさん。俺の腕を組んでは楽しそうに鼻歌を歌っていた。
とりあえず、やっと次の街に着いた。とりあえず宿を探さないといけないな。
「ねぇリード。お腹空いちゃったんだよ。先にご飯にしよ?」
「なら、あそこにしよう。魚料理専門店。」
「ホント!?やったぁ!魚だにゃ~!おっさかなにゃ~!」
可愛い!!
こいつ猫耳のくせに普段語尾に「にゃ」とかつけないから、テンション高い時とかたまに語尾つけるとものすんごく可愛い!!
「くそぅ、抱きしめたい。だか街中でやってしまったら殺されるしな…」
俺は嬉しそうにぴょんぴょん跳ねているアスリーの背中を見る。
背負われているのは、それはそれはごっついスナイパー。
改造してあって、レーザー砲とか撃てる。主に俺に使うのだが。アスリーが本気で切れたときに連発される。
今生きているのが不思議だ。
「よし、やめよう。命が大事だ」
「どうしたの?早く入ろう?」
「ああ、入ろう入ろう」
店に入り、注文する。
なかなか良い雰囲気の店だ。
アスリーさんもご機嫌のご様子。
…そういえば、新しい街に来るたびに思いだす。
俺がまだ地元にいた頃、俺を訪ねてきた女の子。
今頃なにしてるのか。
元気にしているのだろうか。
少し、あの時を思い出してみるか……
「あ、そこの美しいお嬢様さん方。どうです?食事の後は俺と甘いスイーツでも食べに行きませんか?」
「わぁ、かっこいい…」
「私達でいいんですか?」
「もちろん。特上のスイーツをご馳走しますよ」
回想が始まると思ったか?
バカめ!そんもんより女の子が優先だ!
可愛い美少女2名ご案内しま…
「リード…?」
「はっ!?」
「また女の子はべらかして…!!死ねばいいんだよ!!」
「ちょ、アスリーさん待ってぎゃあぁぁぁ!?」
見事な右ストレート。俺は店の外までぶっ飛ばされた。さすが獣族のハーフ…バカ力めが…
まぁ、レーザー砲ぶっ放さなかっただけマシか…
「違う街に来るたびに女の子に声かけてちょっかいだして……この女たらし!!」
「可愛い女の子がいたら声をかける、これはマナーなんだよアスリー。話しかけないのは女の子に失礼だ。決して、やましい気持ちはない!」
「そんなマナーは知らないんだよ変態」
…マジですか
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