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「さて、今日はどこの宿にしようか?」
「前のとこボロボロだったから、マシなとこがいいんだよ」
「よし、すこし奮発するか!」
とりあえず飯を食い、女の子とバイバイして宿を探す。
前のとこはひどかった。雨漏りするし、壁薄いし。まぁ聞こえるわけよ、声が。察してくれ。
「奮発って…まさか、あそこ!?」
「そ、あそこ」
俺が指さした先、それはこの街でもかなり豪華な方だと思われる宿。城かっつの。
「いやいやいや!?あんな豪華なとこじゃなくていいんだよ!?前よりマシならいいんだよ!?」
「遠慮することないのに…」
「してないしてない!あんなとこ落ち着かない!」
却下らしい。仕方ない、普通のとこに行こう。
「全く。ホントびっくりだよ。極端なんだよリードは」
「だって前のとこ嫌って…」
「限度があるんだよ限度が!お金無駄でしょ!?」
ご機嫌ナナメ。…何故だ?何故こんな事情聴取みたいになってんだ?わざわざテーブルにスタンドライト持ってきて…
「あのねぇ。私達は旅してるんだよ?お金だって限りがあるの。…そりゃ、私はお金ないからリードに全部出してもらってるけどさ…。だからこそ!ルーズなリードに変わって、私が管理しないといけないんだよ!」
「アスリーさんは逆にシビアすぎるんじゃ…」
「うっさいんだよ!」
バンッ、とアスリーが机を叩く。その衝撃でスタンドライトが床に落ち、音を立て壊れる。
言うなればガッシャーン!!、だ。
「……」
「……」
「……ごめんなさい」
「素直でよろしい」
とりあえず、後でフロントにスタンド代出してこないとな。
「う~…」
「なに唸ってんだよ。怖くねーからな?」
「……」
「無言でスナイパーはさすがに怖い」
「なんで怒らないの!?これ弁償しなきゃなんないんだよ!?」
なんで俺に怒るの?
弁償っても、たいした額じゃないだろうし、怒るようなことか?
「よく聞きなさい、アスリーさん。俺はな?女の子が好きだ。」
「ホント最低なんだよ」
「聞けと言っておろう。そんな俺が、今まで特定の相手を作ったことがない。何故かわかるか?」
「いろんな女の子と遊びたいからだろ変態野郎」
「アスリー口調変わるのはあかん」
これ切れかけてね?レーザー砲だけは勘弁願いたい。
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