「い」は、いるかの「い」

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「なにそれー?曖昧!幼なじみってよく分かんないよねぇ」 えー!そうかな? 小さい頃から一緒にいるってだけでしょ? 「だって友達なの?それって。」 「友達よりは大切かな?」 「恋人ではないんでしょ?」 頷く。 そりゃそうだ。 恋人3人もいたら大変だ。 「あー確かに分かんなくなってきたー!」 うう。頭が痛い。 「じゃあ、話を戻して。何で嫌なの?」 「いつもと一緒はずなのにね。なにか違うの。10年以上変わんなかった関係が変わりそうでね。嫌なんだぁ…」 自分で自分の言葉で言えば言うほど。 自分が嫌になってきた。 私ってすごいワガママじゃない? 一粒涙が零れた。 ふっと拭ってくれる葵ちゃん。 「変わるんだよ。みんな。それはしょうがないんだよ。」 ニコニコ笑顔の葵ちゃん。 思わず抱きついた。 「また、なんかあったら言っていいからね。いつでも聞くよ。」 ありがとー。葵ちゃん。 あー。好きだ!
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