第1章

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私は家に帰り、ただいまとあいさつし、自分の部屋に入る。 自分の部屋といっても10畳ほどの壁の薄い部屋だ。 だから隣の生活音が聞こえるし、プライバシーはない。 でも部屋があるだけマシなのかもしれない。 だって私は20歳になるまで自分の部屋なんてなかったからだ。 別に家が貧しいわけではない。 ただ、与えられなかっただけだ。
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