第1章

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俺はいつの間にか町に居た。最後のお知らせからするとここが始まりの町だろう。俺は、お腹が減ったので近くのレストランで食事を摂る事にする。 「すいませーん。オススメ下さ~い。」 「分かりました。当店のオススメはビーフシチューです。」 ゲームの中で食事したって意味がない。だが、現実で腹は減っているがゲーム内でお腹一杯になるのだ。 30分後… 「 あぁ美味しかった。値段は500ゴールドだね。っっ!はっはいどうぞ。ご馳走様でした。」 俺はビックリした。今自分が持っているお金の量に。 164892Gそれが今俺の持つお金の量。ゲーム始めて4時間ちょいで10万以上はかなりの金持ちだ。当分お金には困らないだろう。そんな事を考えているとアナウンスが入った。 「サービス開始5時間が経ちました。今からデスゲームを始めます。運営は一切の質問を受け付けません。デスゲームですからゲーム内で人が死ねば現実のあなた達も死にます。勿論、ログアウトも不可能です。」 その言葉を聞き俺はメニューを開いてログアウトボタンを探す。だが、ログアウトボタンは見つからない。そして、周りのプレイヤー達もそわそわし始める。また、アナウンスがはいる。 「ゲーム内からの脱出条件は平面世界の全エリア探索。更に、全てのボスを倒す事です。ボスの数は500体と裏ボスが10体、そしてラスボスが一体です。今の所、狂ったプレイヤースキル持ちのプレイヤーの一人がボスを一体討伐しました。皆さんは参考程度に始まりの町広場で見る事が出来ます。プレイヤースキルが凄すぎて参考にならないかもしれませんが。…残りボスは510体。現段階での平面世界探索率は0,1%です。頑張って下さい。最後に皆さんのキャラクターの顔は現実の顔になりました。…御健闘をお祈りします。」 狂ったプレイヤーとは俺の事だろうが、俺はそんな言葉頭に入らない。ゲームで死ねば現実でも死ぬ。その言葉と今から始まる途方もないであろう攻略で頭が埋め尽くされた。少なくともランダム転移で始まりの町の半径15kmの円の間の探索は済んでいる。つまり、半径15kmの円の空間がこのゲームの空間全ての内の0,1%なのだ。全て探索するならば、モンスターに気を付けながらの探索だから本当に時間が必要だ。 そして、その日プレイヤー10万人がゲームの中に閉じ込められた。
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