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「!!!!!!」
そこには。
ショーツのみで、上半身は素肌にシャツを羽織っただけの悠花さんと。
そのか細い体を胸で受け止めたまま
キスをしている
先生がいた。
後頭部を殴られたみたいな衝撃に、頭は真っ白なのに。
視覚だけは、ビリビリするくらい敏感で、目の奥にその光景が刺さる。
はっ、としたように顔をあげた先生と目が合い心臓が悲鳴を上げた。
「………あら、案外早かったのねぇ。
龍平くんと一緒だったの?
なんかふたり、こどもらしくてお似合い」
ゆるゆると視線を私に動かし、先生の胸に頬を預けたまま微笑む悠花さん。
ギリギリと絞られる胸のせいで、うまく息ができない。
先生が悠花さんの肩を掴んで体から引き離して、「カオル、」と小さく呟いた。
こっちへこようとしているのがわかり、
思わず柴田君の背中に隠れる。
「センセー、どういうこと?これ」
柴田君の低く、怒気を含んだ声が玄関に響く。
汗でぐちゃぐちゃな背中が、そして肩が小刻みに震えている。
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