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「とりあえず、お前等が言う奴にも一応は会って置くがそいつが俺が会った奴と違った場合は俺が見つけた奴にも会ってもらうぞ」
「え、は?」
「じゃあな」
「はい!?」
素っ頓狂な声を上げる仕事仲間である薊を無視して俺は電話を切る。
薊は、昔桃太郎の時の仲間だった雉の弟分だ。
同じ鳥類のカラスの魂と男の魂が混じった妖怪で、俺と同じく彷徨っていた所を雉……勇真に拾われてそのまま組織に入った。
それからは同じ新人としてよく共に任務に行っていたからか、いつしか俺や那音のチームの一員になっていた。
カラスの部分を一部分だけ継いでいるのか、軽率な言動とは逆にかなり頭がまわるし好奇心が旺盛。
……それも、派手な外見のせいでよく理解されないが。
あともう一人、今回の任務で臨時に派遣された奴がいるがそれは会った時でいいだろう。
あいつも中々に個性的すぎて俺も慣れることがまだ出来てない。
さて、と。
明日会う女は俺が見つけた女なのかそれとも別人か。
「どっちにせよ、協力的な奴だといいけどな」
楽しみだ。
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