第1章

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高校二年の冬。登校時に私はある男子に一目惚れした。彼の名前は川津眞。同じ学年で隣のクラス。以前から知っているはずの彼だったけどこのときの彼はどこか違っていた。それから私はいつも彼の後ろ姿を探していた。高三のクラス替えが行われまた彼は私の隣のクラスだった。それから私はどうしても彼と連絡とりたくて友達に連絡先を教えてもらった。「よろしくね!」「よろしく!」彼は優しく返してくれた。その時の嬉しさは今でも忘れられない。その年の夏。私は体育会を控えた前日彼に告白した。「川津くんのこと前から好きだったんだけど…付き合ってくれない?」「いきなりどうした?…もうちょっと時間ちょうだい。」「わかった」返事をもらえないまま次の日体育会を迎えた。私は吹奏楽部に所属していたから大勢の人の前で演奏を披露した。その後応援席に戻ると「優愛!さっき演奏してるとき川津くん前屈みになってすごい真剣にみてたよー!」「あっ見てた見てた!やっぱり両思いなんじゃない?」と友達に言われ「そんなことないよー!」といいつつ頭のなかではちょっと期待してた。その後クラス対抗リレーがあった。「川津くんアンカーだってよ!見とかないとね!」「うん」私は走った後彼が走るのを待った。(…川津くんのクラストップだ!)彼はトップのままゴールを目指した。彼がゴールした瞬間私の心臓は止まった気がした。そしてドキドキが止まらなかった。彼は両手をあげ爽快にゴールした。「スゲー眞ちゃん!さすが!」私が友達に囲まれた彼をみているとたまたまこっちを見た彼と目があった。「……っ!!」私は目をそらし応援席に戻っていった。それから一週間ぐらい返事はこなかった。忘れられたのかな。そう思いながら日々を送っていった。ある日の掃除時間。雑巾を濡らしに流しへいった。すると隣に彼が雑巾を濡らしにきた。私は恥ずかしくて一度も目もあわせず戻った。すると「優愛っ!なんですぐ戻ってきちゃったの?」「川津くんずっと優愛のこと目でおってたのに!ちょっとぐらい声かければよかったじゃん!」その通りだよね。ばかだ私。それから一度も話さずあの日がやって来た。「付き合うのはやめとこ」「わかった。ありがと」それからも私は結ばれないと分かっていながら片想いをし続けた。今は彼と連絡はとれないけれど私はまだ想い、結ばれてたのかもしれないって後悔している。きっとこれからもずっと…。
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