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「まって、勇太君、ダメだよそんなことをしては。ちょと僕の話を聞いてくれる。」
声は優しく勇太に語りかけた。 勇太はその声に特に不思議と思わず言った。
「もういいよ、どうやら僕は悪い子みたい。死んだらもう泣かなくてもいいよね」
勇太は絶望の中そういった。彼にとって何の希望もなく、ただこの地獄の生活を
一刻も早く終わらせたかった。しかし、不思議な声は言う。
「あのね、僕は君と友達になりに来たんだ。だから僕と楽しい話をしようよ。い
い。」
声はひたすら優しく親身に話しかけた。そして何か得体のしれない強大な意思の
塊が勇太の心に流れ込んできた。声はこの状況をこう思っていた。
「今、勇太君はすごくつらくてさみしいんだな。そうだ何か面白くて優しい話を
しよう。」
そう声の意思は伝えてきた。それは勇太のすべての心を瞬時に理解し、だからこ
そ優しく包み込もうとする強大な心の意思だった。そして声は泣いている勇太に
不思議なおとぎ話を眠りにつくまで聞かせた。
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