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暗い部屋の中、朝をつげる鳥の声が勇太に聞こえた。昨日はあまり熟睡できな
かったからだ。
心の中から声がする。
「おはよう、祐君、体長はどう」
祐は体が信じられないほど重く、頭が痛かった。
しかし、この優しい声にそれを悟られまいと心の中で話した。
「うん、ありがとう。だいじょうぶだよ」
と勇は言ったが、声の主をだますことはできなかった。
声は考えた。
「大変だ、精神的なことと、食事をほとんどしてないことから弱っている、どう
しよう」
と声は焦った。
勇は「まだ眠い」と言い、眠りについた。
8時半ごろになると、母が起こしに来た。
勇、起きなさい、御飯よ。
と美奈子は言った。そしてなかなか起きない勇を布団から出して、手を引っ張る
勇は痛くて、起きた。寝ぼけながら、トイレに行った。用を足すと、こたつに
父と母と兄が座っていた。
勇はこの得体のしれない人たちに心からおびえていた。勇が座るとすでにみんな
が食事していた。勇の前に食事か並べられていたが、胃がきりきりといたんだ。
兄が言う。「おい、はやくたべろよ」といい侮蔑の目で勇を見た。
勇は泣きそうになりながら静かに食べた。だが、食事は美味しくはなかった。
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