第5話

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「優子から会いたいと言って来るなんて珍しいね。というか、初めてなんじゃない?」 「そういえば、そうかもね」 変な意地やプライドで、私からはほとんど連絡をしなかった。 誘えば喜んでついてくると思われるのが嫌だったから、LINEにメッセージが入っても少し間を置いて“いいよ”と承諾するパターンで。 時にはわざと断ったりもした。 ああ、そっか。  それじゃ、他の女に走っても仕方ない…か。 自分の思い通りに動かないセフレじゃ使い勝手がよくないもんね。  一番目がだめなら、二番目、三番目をあたってみる、てわけか……。 こんなことを考えているなんて。 私って、嫌な女。 さっきの光景を見てしまったが為に、思考がだんだんいじけた方向へ偏っていくのが止められない。
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