2.勉強だけの女

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「ねえ、葉瑠っ! この前の実力テストの順位表見た? 学年総合一位おめでとう。 我が特進クラスとしても、友達としても、本当に鼻が高いよ」 昼休み。 一つの机に向かい合い、弁当に箸を伸ばしたところで、クラスメイトの平野美菜(ひらのみな)が思い出したように声を掛けてくれた。 美菜とは、入学してすぐに声を掛けてくれたことがきっかけで共に行動するようになり、今ではお互いのことを何でも打ち明ける大親友だ。 「ありがとう。 もう貼ってあったんだ。 それにしても、わざわざあの順位表を公表する意味がわからない…。 早く閲覧期間過ぎないかな……」 「もういいじゃん。 見せびらかせてやれば! 誇り高いことなんだよ!? なのに葉瑠ってば、順位表が貼られる度にそんなことばっか…」 「ああやっておおっぴらにされるのは嫌なの。 またつまんない女だと思われるだけだもん…」 「出た。まだ気にしてるの? 昔のこと」 美菜の呆れた声をよそに、弁当のおかずを突っつく。
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