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ガクリと落ちた琉惺の肩で
私は全てを悟る。
きっと琉惺があの夜
私を抱いてくれたのも
私の苦しみを全部食べて
くれたのも…
全ては秋人のためだった。
だからもう…
「解放してあげる」
背中に呟いた言葉で
琉惺がゆっくりと振り返り
悲しそうな瞳で見下ろされる。
「それ…どういう意味?」
「もう無理しなくていいよ」
「何が言いたいの?」
それまで言わせるなんて
やっぱり琉惺は意地悪だ。
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